枯木に営巣したコガタスズメバチの定点観察#4
前回の記事→#3
2016年7月中旬・午前7:18
3日ぶりの定点観察。
朝からコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)のワーカー♀が飛んで巣に出入りしたり、口元に巣材を咥えた個体が外皮をウロウロしたりしています。
少しずつ大きくなった巣の外皮にマーブル模様が入って美しいですね。
白い部分の巣材はどこから調達した樹皮のパルプなのか、気になります。
つづく→#5
2017年8月下旬
用水路と杉林に挟まれた農道に咲いたマミガサキアザミの群落でカラスアゲハ♂(Papilio dehaanii dehaanii)が訪花していました。
吸蜜中は翅を止めるときもあれば、小刻みな羽ばたきを続けることもあります。
蝶道のように繰り返し往復し、同じマミガサキアザミの花に何度も舞い戻ります。
草むらに隠れた背丈の低いマミガサキアザミの花で一心不乱に吸蜜することもありました。
後半は、花から花へ飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。(@2:14〜)
力強く羽ばたくとふわりと浮遊して次の花へ飛んで行く姿が、スローモーションで見ると優雅ですね。
つづく→カラスアゲハ♂の日光浴
初め私は、このアザミの仲間の種類を知りませんでした。
2週間後に現場を再訪すると、農道一帯がきれいさっぱり草刈りされていて落胆しました。
林縁に辛うじて残されたアザミを一株、根元近くから採集して持ち帰りました。
- 花の総苞は粘着しない。
- 葉は互生で、あまり棘がなくて、触れてもさほど痛くない。
- 葉の基部は茎を抱いている。
- 根生葉は無い。
これらの特徴をじっくり検討した結果、山形県特産のマミガサキアザミと判明しました。
どの植物図鑑にも載っていなかった謎がようやく解けました。
以前に撮ったアザミの名前もこれでようやく知れてすっきりしました。
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