2017/01/11

餌付けされたハシボソガラス(野鳥)



2016年9月下旬

街中の交差点で信号待ちをしていたら、前方の路上にハシボソガラスCorvus corone)が一羽立っていました。
車の交通量が結構多い通りですが、赤信号で車が来ないタイミングをカラスは理解しているようです。
クルミ割り行動ではないので不思議に思って撮り始めると、左手の豆腐屋から急に食物が投げられました。
カラスは転がった餌を走って取りに行くと、その場では食べず、嘴に咥えて飛び去りました。
繁殖期は終わっているはずなので、巣に帰って雛に給餌するのではなく、どこか落ち着いた場所で自分が食べるのか、あるいは貯食しに行ったと思われます。
どうやら店の主人がカラスに餌付けしているようです。
餌は茶色の塊でしたから、おそらく「油揚げ」または「がんもどき」でしょう。
「鳶に油揚げをさらわれる」という諺がありますけど、「烏に油揚げをさしあげる」のは初めて見ました。



【追記】
 柴田佳秀『わたしのカラス研究(やさしい科学)』によると、
実験の結果から、カラス(ハシブトガラス)は生肉が一番好きで、次に魚肉ソーセージと油あげが好きだということがわかりました。反対に野菜やめざしはきらいなようです。 
・カラス(ハシブトガラス)を飼育している人から聞いた話では、パンにバターをぬると、その部分だけを食べるといいます。とにかくカラスは「あぶら」が大好きなのです。(p19より引用)

地中で繭を紡ぐウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫【100倍速映像】




▼前回の記事
繭作りのため地中に潜るウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫【60倍速映像】


ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#13


2016年9月中旬・午後21:09〜午前11:06

飼育下で営繭を観察するのは無理かと諦めかけていたら、ウスムラサキイラガAustrapoda hepatica)の終齢幼虫はプラスチック円形容器の縁と接する地表の窪みに落ち着き、口から絹糸を吐いて繭を紡ぎ始めました。
微速度撮影で記録したので、100倍速の早回し映像をご覧下さい。
ちなみに、丸皿容器の直径は30mm(内径)。

繭室の底となる土に絹糸を敷き詰めて裏打ちしています。
幼虫は地中に完全には潜れなかったため、繭室の上はがら空きで足場がありません。
これからどうするのでしょうか?
砂粒を綴った塊が天井中央まで細長く伸びて、絹糸を架ける足場となる橋頭堡が出来ました。
これ以降は一気に営繭が進みます。
ときどき休む静止時にも背脈管(昆虫の心臓)の拍動がよく見えます。
初め白っぽかった繭が、次第に褐色に変化しました。
本種は毛虫ではないので、繭に抜け毛を織り込んでいるのではなく、絹糸の色が褐色なのでしょう。

同じイラガ科でもイラガ(Monema flavescens)の繭とは似ても似つかない繭が完成しました。
むしろイラガの硬い繭が異例なのでしょう。
完成した繭の中でウスムラサキイラガは前蛹越冬するそうです。
夏になったら成虫が無事に羽化してくれるでしょうか?

21:08 pm
00:40 am
04:03 am
11:50 am
11:50 am
11:51 am
16:08 pm
16:09 pm
16:10 pm





【おまけの動画】
同じ素材で早送り速度を落とした10倍速映像(これがオリジナル)および60倍速映像をブログ限定で公開しておきます。


つづく→#14



【追記】
2020年9月下旬

里山の林道横の法面に自生するアカメガシワ幼木の若葉に黄緑色の懐かしいウスムラサキイラガの幼虫を見つけました。
フィールドで見かけるのはこれが2回目です。
葉の表側に堂々と静止していました。
採集してもう一度飼育しようか迷ったのですけど、この時期は色々と忙しかったので、写真に撮っただけで済ませました。










2017/01/10

ナガボノシロワレモコウの花蜜を吸うクロオオアリ♀



2016年9月中旬

線路沿いに咲いたナガボノシロワレモコウの群落でクロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が何匹も訪花していました。
おそらく吸蜜しに来たのでしょう。
この日は先を急ぐ用事が合ったので、蟻をマクロレンズでじっくり接写できていません。
(後で思うと、ナガボノシロワレモコウの花にアブラムシが集っていて蟻はその甘露を舐めに来た可能性も考えられますけど、現場ではそのようなアブラムシには気づきませんでした。)

風媒花とされているヘラオオバコも実は蜜腺をもつ虫媒花ではないか?という疑惑がこれでますます強まりました。
詳しくはこちらのまとめ記事(リンク集)をご覧下さい。



【追記】

私は初めこの花をヘラオオバコかと思い込んでいたのですが、訂正しておきます。


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