2016/02/01

体内寄生されて弱ったキイロスズメバチ♂



2015年10月上旬

キイロスズメバチ巣の定点観察#6


巣の下の壁際でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)♂が地面を弱々しく徘徊していました。
日光浴しているようにも見えますが、飛べなかったり歩行がぎこちなく前脚が震えています。
交尾を済ませ寿命が近いのでしょうか?
それとも体内寄生による神経症状なのかな?

撮影後に捕獲し、持ち帰りました。
スズメバチ好きとしては、手元に置いておくための雄蜂の標本を一匹ぐらい欲しかったからです。
そして翌日、私の予想は的中しました!
捨てずに良かった。
この雄蜂を採集したのは「虫の知らせ」だったのかもしれません。
果たして獅子身中の虫の正体は…?

つづく→#7:宿主キイロスズメバチ♂から脱出したハリガネムシ


2016/01/31

網にかかった蚊を捕食するイシサワオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015年10月上旬・午前5:24〜5:38・気温11.3℃

イシサワオニグモ♀(Araneus ishisawai)が夜中に網を張り替えることを期待して徹夜で観察していると、夜が少しずつ明けてきました。
退屈のあまり、私は居眠りしてしまったようです。
いつの間にかクモが垂直円網の甑に占座していました。
慌てて赤外線の暗視カメラで撮り始めました。
歩脚で周囲の糸を引き締めて揺すると、すぐ左下に付着していた蚊の存在に気づいたようです。
私が網に生き餌を給餌したのではなく、自然に網にかかった物です。
おそらく私の血を吸おうと飛んできた藪蚊が天然の蚊帳に囚われたのでしょう。
こんな小さな獲物が網にかかってもイシサワオニグモは隠れ家に居ながらにして感知できるとは、信号糸の感度の良さに驚かされます。
梱包ラッピングするまでもない小さな獲物なので、クモはその場で噛み付いていきなり捕食しました。
甑に戻ると再び網を引き締めて揺らし、他の獲物の有無を確認しています。
そのまましばらく下向きに占座。
それまでこの個体は昼も夜も基本的に隠れ家に潜んでいて必要に迫られなければ網に出てこなかったので、甑に堂々と占座する様子は新鮮でした。



隠れ家に戻る様子を撮り逃さないよう通常のカメラに切り替え、三脚に据えて監視記録してみます。
夜明け前でかなり暗いものの、補助照明無しでもなんとか写っています。
※ この中盤(@1:14〜1:55)の映像のみ動画編集時に自動色調補正を施して、自然光下の暗い映像を増感しています。

やがてクモはゆっくりと信号糸を登り、隠れ家に戻りました。

午前5:00および5:30に測った気温はともに11.3℃、湿度100%
ちなみにこの日の日の出時刻は公式発表で5:42。


キイロスズメバチ♀の巣作り



2015年10月上旬

キイロスズメバチ巣の定点観察#5


巣口の真下からキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)コロニーの活動を狙ってみました。
外被が画面上では縦に長い楕円球に見えます。
巣口ではワーカー♀が活発に出入りして、外被上ではあちこちで増築作業をしています。

この時期にも尚、キイロスズメバチが巣を拡張しているとは知りませんでした。

キイロスズメバチのワーカー♀が巣内から幼虫を引きずり出して外に捨てる瞬間は残念ながら撮れませんでした。

唐突に部外者のキアシナガバチが外被に着陸し、慌ててすぐに飛び去った事件が興味深く思いました。(@1:30)
実は、近所にあるキアシナガバチのコロニーが繁殖期を迎えたらしく、この軒下を群飛していました。(映像なし)
家屋の板壁や材木に止まって休む個体もいますが、巣材集めではありません。
新女王と交尾するために雄蜂が飛び回ったり、新女王が越冬場所を探しているのでしょう。

つづく→#6:体内寄生されて弱ったキイロスズメバチ♂



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