2015/06/15

ヒオドシチョウ終齢幼虫の脱糞



ヒオドシチョウの飼育記録#4

2015年5月下旬・室温27→26℃

ヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)終齢幼虫の脱糞シーンをまとめてみました。
肛門付近がヒクヒクしたと思ったら柳の枝から腹端を持ち上げ、真っ黒な糞を排泄します。
初めは見逃してもポトリと糞が落ちる音がしたら時刻を記録していくと、約30分間隔で排便することが分かりました。
(今までの飼育経験で、どの種類の芋虫も30分間隔なのが不思議です。)
次の脱糞時刻を予測してカメラを構え待っていれば、決定的瞬間を撮るのは難しくありません。
今回は4頭も飼っているので、より楽に撮れるだろうと思ったのが間違いでした。
食樹植物のヤナギの枝葉を活発に徘徊するので、個体識別しないとどれがどれやら分からなくなってしまうのです。
1頭ずつ分けて飼育するのも手ですけど、食草が限られているので一緒に飼いました。
ヒオドシチョウ幼虫は特に若い時期は群れで過ごす習性があるので、単独飼育すると成長に何か問題が生じるかもしれません。

そこで油性ペン(オパックカラー)で背面中央の棘状突起にマーキングしました。
黄色、水色、白色、無色と色分けしました。
(脱走して一時行方不明になった時がありました。)
触れられると幼虫が嫌がる素振りをすることから、棘状突起は感覚毛であることが分かりました。
昆虫は外骨格の動物ですのでマーキングしても無害です。

ヒトで例えるなら、骨折した時につけるギブスの表面に油性ペンで落書きするようなものです。
これから脱皮・蛹化するので成虫への影響はありません。
インクが見苦しいのはご了承下さい。
例えば紫外線(ブラックライト)を当てた時だけ見える蛍光塗料でマーキングすれば、映像が見苦しくならないかもしれません。


興味深いことに、夜になると約30分間隔の排便リズムが次第に遅れるようになりました。
室温はさほど下がっていませんから(27→26℃)気温低下のせいではなく、寝る時間が近づくと食事や消化が不活発になるのだと思います。(日周リズム)

※ 照明不足で薄暗い条件で撮った映像を自動色調補正しています。

つづく→#5:終齢幼虫が蛹になる足場糸作り【微速度撮影】



【おまけの映像】
ヒト乳児が排便時にする特有の表情をスローモーションで撮り集めた、某おむつメーカーの秀逸なCM。


2015/06/14

電線から飛ぶハシボソガラスとハシブトガラスの大群【野鳥:ハイスピード動画】



2014年11月上旬

▼関連記事
電線に集まり鳴き騒ぐ♪ハシボソガラスとハシブトガラスの混群(野鳥)

秋晴れのお昼どき(午後12:30頃)に住宅街でカラスの大群が集結して鳴き騒いでいました。
ヒッチコックの名作「鳥」を彷彿とさせるような、不安を掻き立てる只事ではない光景でした。
電線にカラスがほぼ等間隔でずらっと一列に並んでいます。
普段この辺りではハシボソガラスが優占種なのですが、今回はなぜかハシボソガラスCorvus corone)およびハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の混群でした。

カラスの大群(烏合の衆)が飛び交う様子を240fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
連鎖反応で一気に飛び立つ様が圧巻です。
隣の電線に止まった個体に飛びかかって喧嘩を仕掛けることがたまにありました。
後ろを向いていて不意打ちに合ったものの、反撃に飛び立ち軽い空中戦になりました。



夜、眠りに就くヒオドシチョウ終齢幼虫【暗視映像】



2015年5月下旬

ヒオドシチョウの飼育記録#3

飼い始めたヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)終齢幼虫を暗い部屋で赤外線の暗視動画に撮ってみると、夜が更けるにつれ活動を止めて休息することが分かりました。

夜22:06、ヤナギの葉で活動中。
22:11、幼虫の動きが止まりました。
22:12、4頭ともおとなしくなりました。(室温23℃、湿度43%)
葉の裏に止まったり、表に居たり、まちまちでした。

その後は飼育部屋の明暗条件(照明)を厳密にコントロールしていませんので、幼虫の体内リズムもヒトに合わせて次第に夜型にシフトしたかもしれません。
その辺りを詳しく検討できればよかったのですが、飼育初日に撮っただけです。

2日後、幼虫がヤナギの葉を食べ尽くしたので新たな食草を取りに、幼虫を採集した現場に戻りました。
伐採された柳の切株から逞しく生えてきたひこばえです。
草木も眠る丑三つ時(2:02 am)、野外でもヤナギの葉で寝ているヒオドシチョウ幼虫を一頭発見しました。
やはり夜は活動しないようです。
食べかけの葉裏の主脈に腹脚でしがみついていました。(胸脚は離している)
白色LEDを点灯しても起きません。
ちなみに、この採集現場は夜も近くの水銀灯が煌々と点いていて、真っ暗ではありませんでした。

「幼虫は一晩中食べて休んでのサイクルを繰り返していて、たまたま休息中のところを見ただけでは?」と反論されそうですが、赤外線で夜通し微速度撮影してみれば決着がつくでしょう。

つづく→#4:昼間の脱糞シーン


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