2015/04/11

ナギナタコウジュの実を食すウソ♂【冬の野鳥:ハイスピード動画】




2014年11月中旬

山間部の枯れた草むらでウソ♂(Pyrrhula pyrrhula)が何やら道草を食っていました。
飛び立ちの瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮り始めました。
白っぽく枯れたナギナタコウジュの果穂に止まって実を啄んでいるようです。
奥の茂みに♂がもう一羽潜んでいます。

採食シーンとして興味深いから高画質で記録しようとHDモードに切り変えた途端に飛び去ってしまいました。
ウソだろ、おい…。(ありがち)
近寄って調べてみると、ナギナタコウジュの葉は全て枯れ落ちていました。
茎を触れてみて断面が四角形であることを確認しました。
これはシソ科の特徴です。



泥に残されたタヌキの足跡



2014年11月下旬

河川敷(湿地帯)で浅い泥に覆われた舗装路に野生動物の鮮明な足跡が残されていました。
前後の足跡とも指が4本なのでアナグマではなくタヌキ(ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の足跡と判明。
ジグザグに付いているのでキツネの足跡ではありません。

『身近に体験!日本の野生動物2:タヌキを調べよう』によると、

・タヌキの指の数は、前足が5本、後ろ足が4本だけれど、足あととしてのこるのは、前後とも4本だ。(中略)ネコとの決定的なちがいは、前足の足あとに爪あとが付くことだ。(p12)
・アナグマは前足、後ろ足とも、指は5本だ。どちらの足跡にも鋭い爪あとがのこる。(p24)


実はこの近くで一度だけアナグマをちらっと見かけたことがあり期待していたのですけど、タヌキの足跡でした。

他に鳥の足跡もくっきり残されていたのですが、急いでいたので撮る余裕がありませんでした。
おそらくアオサギまたはシラサギではないかと予想。


15cm定規を並べる。
爪痕に注目

2015/04/10

軒下のキイロスズメバチ古巣に穴を開けたのは誰?



2013年6月中旬

民家の軒下でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)の古巣を見つけました。
横の道をよく通っていたのに巣の存在を見落としていたことが我ながらショック…。
前の年(2012年)以前に作られた巣と思われますが、正確な造巣時期は不明です。

外皮に横からえぐられたような穴があいていて、中の巣盤が少し見えます。
せっかくの造形美が台無しです。
蜂を駆除しようと誰かが下から棒で中途半端につついたのでしょうか?(子供の悪戯?)

ちゃんとした駆除業者の仕事なら巣全体を綺麗さっぱり撤去すると思います。
しかし、犯人は必ずしもヒトであると決めつけられません。
自然な風化とは思えないのですけど、一部は寄生蛾の幼虫が中から食い荒らしたのかもしれません。
晩秋に蜂の子を狙ってオオスズメバチが襲撃した場合はこのような惨状になるのかな?
スズメバチの古巣を野鳥が壊して捕食した可能性もあることを最近知ったので、この古い記録映像を引っ張りだしてきました。
もしそうだとすれば、野鳥による食痕ということになります。

▼関連記事
キイロスズメバチの古巣を壊して捕食するヒヨドリ(野鳥)
スズメ(雀)がキイロスズメバチの古巣に営巣した新聞記事を何度か読んだことがあります。
二匹目のどじょうに期待して定点観察に通ったのですが、その後もただ放置されていました。

もしかすると既にスズメが巣を作った後なのかもしれません。(妄想)


【追記】
水野仲彦『野鳥のくらし―卵から巣立ちまで』を読んでいたら、

ある山村の軒下で大きな球状の古いスズメバチの巣を見つけたが、その中に作られたミソサザイの巣に気付いた時には驚いた。(p88より引用)
と書いてあり、外皮が一部壊された古巣(おそらくキイロスズメバチの巣)の白黒写真も掲載されていました。
ただし、筆者がミソサザイの巣だと断定した根拠が書いていません。



【追記2】
大阪市立自然史博物館叢書『日本鳥の巣図鑑―小海途銀次郎コレクション』p126に、キイロスズメバチの古巣に穴を開けて営巣したアカショウビンの見事な写真が掲載されていました。



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