2015/02/28

死んだヤマドリ♂(野鳥)に集まるミドリキンバエ



2014年10月上旬


▼前回の記事
カーブミラーに激突したヤマドリ♂(野鳥)の断末魔

私の目の前で絶命したヤマドリSyrmaticus soemmerringii)の亡骸を持ち帰り、とりあえず重量を量ってみると1,020gでした。
精密な秤ではないので、凡その目安です。



新鮮な死骸が天から突然降ってきた(落鳥)時にどうするか、ナチュラリストとしての総合的な実力が試されますね。

  • 生物分解の過程を定点観察する?
  • 解剖して胃内容物を調べる?
  • 剥製を作る? (細々とした道具を買い揃える必要がある。)
  • 骨格標本を作る? (首の骨が折れているのでは?)
  • 解体して肉を食べる?(ジビエ料理)


しかし構想が先走っても道具やノウハウが無かったり実力が伴わないのが実情です…。
大型の冷凍庫があれば解剖セットなどを買い揃えるまで待てるのですが、死骸が腐り始める前に決断しなければいけません。
死んだ翌日から死骸をひと気のない秘密の場所に隠し、屍肉食の昆虫(スカベンジャー)によって分解される様子を定点観察することに決めました。
開けた場所に置くと上空からカラスやトビなどに見つかりそうなので、クルミの樹の下を選びました。

ゴム手袋着用で検死の真似事をします。
ヤマドリの脚を掴んで持ち上げて全身を見せます。
次に死骸を地面に置き、翼を広げて見せます。
死後硬直していないようです。
尾羽が長いのは♂の特徴ですが、約40cmもありました(根元をどこから測れば良いか迷いました)。
足には蹴爪がありました。

私の鼻では未だ死臭を感じないのに、林床に死骸を置くと早速ミドリキンバエの仲間が群がり始めました。
ハエの性別が分からないのですが、歩き回りながら羽毛の表面を口吻で舐めています。

死骸を頑丈な檻に入れたり埋めたりしないと、タヌキなどの野生動物に食い荒らされたり丸ごと持ち去られたりしそうです。
理想を言えば赤外線監視カメラを仕掛けてみたいものです。
カメラトラップ(トレイルカメラ)が欲しい…。
死骸を持ち去られるリスクを考え、自分で頭骨の標本を作ることにしました。

「きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで…ってウソ(Pyrrhula pyrrhula)ちゃうわ!ヤマドリ(Syrmaticus soemmerringii)や!」
と寒いノリツッコミをしながら現場で首を切り落とし、頭部だけ持ち帰りました。

つづく→頭骨標本作り




ユリズイセンの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀@正当訪花



2014年7月中旬

川沿いの民家の庭に咲いたユリズイセン(=アルストロメリア)にフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
花筒の奥に潜ったままなかなか出て来ませんが、吸蜜していると思われます。
この個体の採餌戦略は正当訪花のみで、見える範囲では盗蜜行動に切り替えることはありませんでした。


▼関連記事
ユリズイセンに訪花するフタモンアシナガバチ♀2つの採餌戦略(正当訪花/盗蜜)
フタモンアシナガバチ♀がユリズイセンの花で盗蜜!?


秋の刈田で採食するキジ♂(野鳥)



2014年11月中旬・午前10時前後

農道に佇むキジ♂(Phasianus versicolor)を見つけて、そっと後をつけました。
用水路を飛び越える際に軽くケーン♪と一声鳴きました。(@0:40)※※
少しだけ飛ぶということが出来ないのか、結構な距離を飛んで隣の農地に着地しました。
いつ見てもキジ科の鳥は飛翔能力が不器用な印象です。
いずれにせよ、どうやら私に気付いた雄雉が警戒して逃げ出したようです。

その後は稲刈りの済んだ田んぼ(刈田)を歩きながら何か食べ物を啄んでいます。

イネの落ち穂を食べに来たのでしょうか。
どんどん遠ざかるので、私も追いかけて撮影を続けます。
こちらは用水路沿いの農道を歩くため、常に水音が手前から聞こえます。
キジ♂は田んぼを横切り畦道に登ると辺りを見渡しました。
最後は林縁の草むら(枯れ草)に姿を消しました。
奥に見えるのは杉林です。

※ 望遠レンズで撮ったやや不鮮明な映像をYouTube上で編集する際に自動色調補正を施してあります。



※※ キジ♂の飛び立ちの鳴き声を声紋解析してみる

いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから鳴き声+羽ばたきの部分を切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
素人目には縄張り宣言の母衣打ちとの違いは、最後に飛ぶ飛ばないという点だけですけど、声紋上でも似ていますかね?


▼関連記事キジ♂の縄張り宣言と母衣打ち♪を声紋解析してみる【野鳥】


ランダムに記事を読む