2014年6月下旬
平地(郊外)の舗装路でスズメ(Passer montanus saturatus)が何か褐色のバッタ(種名不詳)を捕食していました。
じっくり観察する間もなく車が来てしまいました。
慌てたスズメは獲物を咥えホッピングして去りました。
【追記】
佐野昌男『わたしのスズメ研究 (やさしい科学)』p34に
脚や羽を撮って食べやすくしたバッタを、雛に運ぶ。(長野県東御市)
と題した生態写真が掲載されていました。
もし車に邪魔されなかったら私も同様の前処理が観察できたかもしれません。
2014年6月下旬
平地の庭先に植えられた宿根リナリアの群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく飛び回り、紫およびピンクの花の株から吸蜜しています。
後脚の花粉籠は空荷でした。
複数個体を撮影。
同時にクロマルハナバチ♀およびオオハキリバチも訪花・採餌していたのですが、オオハキリバチの方は現場では気づかず撮り損ねました。
2014年6月下旬
キアゲハ(Papilio machaon hippocrates)は開けた草地に居る蝶だとばかり思っていたので、雑木森の中で飛ぶ姿を見かけて驚きました。
忙しなく飛び回る様子を見ていると、どうやら山道の下草で産卵する場所を探しているようです。
幼虫の食草(セリ科)に止まった♀の産卵シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮影に成功しました。
軽く羽ばたいてバランスを取りながら腹端を軽く曲げて葉に擦り付け、卵を産み付けています。
近くの葉で計2回産卵しました。
産卵直後に調べてみると、真ん丸で黄白色の卵が葉表にすぐ見つかりました。
茎の一番上に付いた目立つ葉に一粒だけ産卵していました。
この植物は野生のミツバ(セリ科)と判明。
花は咲いていません。
この卵を採集して飼育するか迷ったのですけど、とても余力がなくて諦めました。
前年にはキアゲハの終齢幼虫から飼ってみたものの、寄生されたり蛹で死んだりして、成虫が羽化してくれませんでした。
【追記】
『日本動物大百科9昆虫II』p31によると、アゲハチョウ類の産卵行動はジャコウアゲハを例にとると
羽ばたきながら前あしで交互に葉の表面を激しく叩き(ドラミング行動)、やがてその葉にしがみついて産卵を始める。♀成虫の前肢には「葉の味」を感じる感覚毛が生えていて、これで食草特有の化学成分を感じているのだ。ドラミングは、食草以外の葉の上でも頻繁に行われる。