2018/04/11

キヅタの花蜜を吸うヒメスズメバチ♂



2017年9月中旬

駐車場のブロック塀を蔓植物のキヅタ(別名フユヅタ)が覆い尽くし、生垣のようになっていました。
そこでヒメスズメバチ♂(Vespa ducalis pulchra)が訪花していました。
未だつぼみなのか?と初めは思いました。
突き出た雌しべしか見えないので、雌性期の花なのでしょう。
花弁が無い不思議な花ですが、ヤブガラシのように蜜腺が剥き出しで、いかにも舌の短いスズメバチ類が好みそうな花です。

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実際に色々な種類のスズメバチがここのキヅタを訪花していました。(キイロスズメバチ♀コガタスズメバチ♀

ヒメスズメバチの複数個体を撮れましたが、いずれも触角の長い雄蜂♂ばかり。

雄蜂は毒針を持たないので、刺される心配は全くありません。
なぜかワーカー♀の姿はありませんでした。


ヒメスズメバチ♂@キヅタ訪花吸蜜
ヒメスズメバチ♂@キヅタ訪花吸蜜
ヒメスズメバチ♂@キヅタ訪花吸蜜

この蔓植物の名前が初め分からず、家に帰ってから色々と調べてキヅタに辿り着きました。
しかし『昆虫の集まる花ハンドブック』p67によると、キヅタは初冬の花とされています。(wikipediaの情報ではキヅタの花期は10-12月)


いくら北国(東北地方)とは言え、この時期(9月中旬)に咲くのは早過ぎですかね?
最近特に気温が異常に下がったということもありません。
(キヅタではなく別種なのかな? もし間違っていたらご指摘願います。アイビーの品種によって開花時期が違うのかも知れません。)
キヅタは雄性期の花の次に雌性期の花になるらしい(雄性先熟)。
ヒメスズメバチ♂が来ていたマント群落の一角から横に移動して(ブロック塀を回り込んで)よく探すと、確かに雄しべをつけた雄性期の花も見つかりました。
雄性期の花にはスズメバチ類が吸蜜に来ていなかったので、分泌される花蜜の量が違うのでしょう。
写真をよく見ると一部の葉は斑入りになっていますから、もしかすると複数の品種の株を混ぜて植栽したのかもしれません。


キヅタ花(雌性期)。斑入りの葉も上に見える
キヅタ花(雄性期)

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