2015/05/08

猫をからかうハシボソガラス(野鳥)



2015年4月下旬

田起こし前の農地でハシボソガラスCorvus corone)が地上採食していました。
そのカラスにネコFelis silvestris catus)が忍び寄ろうとしています。
首輪は見えず飼い猫か野良猫か不明ですが、
茶トラの毛並で肉付きは良さそうです。

ハシボソガラスaと対峙した猫が地面に伏せながら尻尾を振っています。
尻尾の動きで獲物に居場所がばれそうなのに、なぜわざわざ動かすのだろうと不思議でなりませんでした。
内心の興奮や葛藤を表しているのかな?
猫を飼っている人はよく知っていることなのかもしれません。
様々な行動をする猫の精密画が満載の絵本『みぢかなともだちネコ』p27によると、私の予想が当たりました。

動きをとめて、えもののようすを見るとき、しっぽの先がピクピク動く。(このままでは、えものににげられるのではないか、すぐとびだしてつかまえたい、いやもう少し待て…という心の動きのあらわれ)えものを見すえ、耳もひげもえものにむけられている。

カラスaが歩き去ると、別個体のハシボソガラスbが飛来し猫の頭上を通過しました。
猫の背後からカラスbが歩いて接近します。
そのままフワリと飛び上がると低空で猫の頭上を飛び越えました。(挑発行動?)
カラスbは猫の目の前でこれみよがしに地上採食を始め、とことこと歩き去りました。
ようやく猫が立ち上がると、尻尾を高々と上げて堂々と歩き始めました。(@2:06
嬉しいとき、何かして欲しいとき、甘えたいときに尻尾をピンと立てて近寄ってくるらしい。(『みぢかなともだちネコ』p15, 18より)
もはやカラスから丸見えです。
カラスを狩るのは諦めた猫には別の行き先があるようです。

カラスは警戒声やモビングコール♪を発しているかもしれませんが、用水路の水音と風切り音に邪魔され、おまけに遠くてよく聞こえません。

なぜか猫がまた地面に伏せたと思ったら、別個体のカラスが飛来しました。(擬攻撃?@2:31)
カラスaが戻って来たのかもしれません。
奥の田んぼに居るカラスbは無関心に地上採食を続けています。
猫は地面に伏せたまま慎重にカラスaに向き直りました。
カラスaがフワリと飛び上がると挑発的に猫に接近しました。(@2:55
再びカラスaがフワリと飛び上がると猫を跳び越し背後へ回りました。(@3:26)
猫がじりじりと接近するものの、跳びかかる前にカラスaは小馬鹿にしたように飛んで逃げてしまいました。(@3:57)
カラスは2羽とも飛び去り、呆然とする猫だけが田んぼに残されました。

カラスが群れで猫にモビング(擬攻撃)するかと期待したのですが、猫をからかうように挑発して遊んでいただけのようです。
開けた田んぼには猫が身を隠す所がありません。

カラスから丸見えで狩り成功の見込みは初めから無かったのでしょう。
ネコにとっても退屈しのぎの遊びだったのかもしれません。



【おまけの動画】↓



最近YouTubeで話題になった性格の悪いロシアの?カラスの動画です。
木の上のカラスを狙う猫と、余裕たっぷりに猫を翻弄するカラスの攻防がコミカルです。


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