2014/07/21

スズバチ蛹の蠕動と成虫♀の羽化



2014年5月下旬〜6月上旬

▼前回の記事
スズバチ♀の変態:蛹から羽化まで【スライドショー】

飼育下でスズバチOreumenes decoratus)の蛹がときどき蠕動する様子を撮りました。
自然状態であれば蛹は繭に包まれ、更に母蜂が作った泥巣に封じ込められています。
黒化した蛹の表面で白い薄皮が中央部から剥け始め、脱皮(羽化)して成虫♀となりました。
残念ながら翅が少し曲がったままで、羽ばたいても上手く飛べないようです。
クチクラが硬くなると動き回り、外界に脱出しようとプラスチック容器を中から大顎でかじります。
蓋を開けてやると容器の外で身繕い。



以下は標本の写真。
平群庵昆虫写真館サイトによると、スズバチは顔色などで性別が見分けられるそうです。
今回得られた個体は3匹の中で一番発生が遅く、触角の根元の前面に黄色い部分がない(黒一色)ので♀のようです。
同じ泥巣から先に羽化した個体♂よりも大型でした。
本に書いてある通り、スズバチは雄性先熟でした。
残る1匹は蛹の変態中に容器をうっかり落としてしまい、衝撃から立ち直れず羽化しないまま死亡。(小型のおそらく♂)

シリーズ完。


側面
背面
側面
前伸腹節
腹背
大顎
右触角
単眼、胸背
右翅の翅脈
腹面

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