2011/08/30

画面で動くハエのCGを攻撃するウスバカマキリ♀



2011年8月下旬

カマキリは生きた獲物を狩るために優れた視覚を有するので、パソコン画面上のガーソルやポインタを動かして見せると鎌で攻撃してきます。
子猫をじゃらすようで楽しく遊べます。
以前コカマキリ幼虫で試した関連記事はこちら→「画面のカーソルを追うコカマキリ一齢幼虫


それでは、動く獲物のCGアニメをカマキリに見せてみましょう。
Fly on Desktop」というフリーウェアを以前たまたま見つけ、これは面白いネタになりそうだと実験のアイデアを温めていたのです。
スクリーンセーバーというか一種のジョーク・プログラムなのですが、起動するとデスクトップ画面上でハエが何匹も(5匹単位で増やせる)歩き回ります。
残念ながら飛べないものの、徘徊・休止・身繕いをランダムに繰り返す様子はなかなかリアルです。


飼育中のウスバカマキリ♀(Mantis religiosa)にパソコンの液晶画面を見せると、しっかり反応してくれました。
近づくハエの動きを追って顔を動かし、鎌の射程距離に入ると繰り返し攻撃を加えます。
青いデスクトップを背景に止り木で待ち伏せするカマキリのシルエットがとても美しくセクシーですねー。


ちなみに開発者のサイトでは同様のソフトウェアでゴキブリ版とテントウムシ版が用意されています。
後日、ゴキブリCGを見せて同じ実験を繰り返してみたのですが、たまたまウスバカマキリ♀が満腹だったのか反応はありませんでした。
私が見てもゴキブリCGの動きはあまりリアルではない気がしました。
背景との色のコントラストがハエのCGよりも少なくて見えにくいのかもしれません。


追記
単純化された視覚刺激をCGでカマキリに見せ反応を調べる研究は昔から真面目に行われています。
動物行動の映像データベースにて「移動しない餌モデルに対するカマキリの捕獲行動」という研究の短い動画が公開されています。
静止した正方形と振動する直線からなる「移動しない餌モデル」に対してカマキリは捕獲行動をしめす。
つづく





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