2011/03/20

ウスバアゲハの交尾干渉@ハルジオン花



2008年6月上旬

激しい交尾中のウスバシロチョウ(ウスバアゲハ;Parnassius citrinariusを発見。
♀1頭に対して♂は入れ替わり立ち代り3頭が殺到しています。
交尾相手はどのように決まるのでしょう。
♂同士で激しく喧嘩しているようには見えないので、単純に早い者勝ちなのかな? 
諦めが早く飛び去る淡白な♂もいました。
モテモテの♀は終始、ハルジオンの花蜜に夢中のようです。
♀の尾端に付けられた浮気防止の交尾嚢(sphragis;交尾付属物)は今回の交尾で付けられたのでしょうか。
それとも既に付いていて今回は結局交尾不成功なのか、よく分かりませんでした。
交尾済みの♀は♂が来てもモンシロチョウなどと同様な交尾拒否の姿勢を取るのかな? 
交尾嚢は産卵時に外れるのだろうか?(追記2参照)
知りたいことが次々に出てきます。


【追記】
『トンボの繁殖システムと社会構造』第7章:昆虫類の繁殖システム p249より引用
大きな交尾付属物(sphragis)をもつチョウは、♂がほとんど交尾前の求愛行動をせず、♀も交尾拒否行動をほとんど示さない種類でもあるようだ。既交尾♀は交尾付属物をつけていることによって、♂から交尾を挑まれるのを防いでいるともいえる。



【追記2】
鈴木信彦『いかに多くの子を残すか』によると、
交尾栓とは、交尾後に♂が♀の交尾孔に塗りつけた分泌物が固まったものである。チョウ目では一部のガ類に産卵孔と交尾孔が同じひとつの管しかない種がいるが(単門類)、チョウ類はすべて産卵孔と交尾孔のふたつをもつ(二門類)ため、交尾孔が塞がれても産卵は正常に行なわれる。 (『蝶の自然史:行動と生態の進化学』第3章p32より引用)


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